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高校時代の意外なきっかけで芸能界入り
菅田将暉さんは大阪府出身。高校時代はサッカー部に所属し、周囲からは明るくムードメーカー的な存在として親しまれていました。そんな彼が芸能界に足を踏み入れたきっかけは、友人の勧めで受けたジュノン・スーパーボーイ・コンテストです。最終選考には残らなかったものの、彼の自然体な雰囲気と整った顔立ちが関係者の目にとまり、事務所からスカウトされました。まさに“縁”が引き寄せたデビューだったのです。
俳優としての初仕事は「仮面ライダーW」
2009年、彼が俳優として本格的に活動を始めたのは、平成仮面ライダーシリーズの『仮面ライダーW』。当時まだ高校を卒業したばかりの17歳でした。フィリップというミステリアスな役を演じ、初めてのドラマとは思えないほどの落ち着きと感情表現を見せました。子ども向け作品でありながらも、複雑な心の機微を要求される役を見事にこなしたことで、若手俳優としてのポテンシャルを高く評価されました。
菅田将暉さんの強みは“引き算”の演技
彼の演技には、デビュー当初から「派手すぎない」「感情を押しつけない」といった特徴が見られます。目や所作で語る“引き算”の演技が、仮面ライダーWを通して徐々に磨かれていきました。現場では台詞回しや動きについて自ら試行錯誤し、監督や共演者とのディスカッションも積極的に行っていたそうです。この姿勢が、のちの数々の映画・ドラマでの成功につながっていきます。
仮面ライダーを卒業後、次々と話題作に出演
『仮面ライダーW』終了後も、菅田さんの勢いは止まりませんでした。『共喰い』では難しい家庭環境に育つ少年を演じ、その繊細な演技で一躍注目を浴びます。2016年の『デスノート Light up the NEW world』ではLの後継者役を演じ、冷徹で天才的なキャラクター像を見事に表現しました。ジャンルを問わず役柄に入り込み、まるで“別人”のように変化する柔軟性が、彼の俳優としての魅力を支えています。
演技力を飛躍的に高めた映画『あゝ、荒野』
2017年に公開された映画『あゝ、荒野』では、ボクサー志望の青年・新次役を熱演。菅田さんは撮影前から半年以上にわたってボクシングのトレーニングを重ね、肉体改造にも挑戦しました。荒々しさと孤独を併せ持つ難役を演じ切り、その演技が高く評価され、第41回日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞を受賞するに至ります。この作品をきっかけに、彼の名は“実力派俳優”として確立されました。
音楽活動との並行で表現の幅を拡張
俳優業のかたわら、音楽活動にも本格的に取り組んでいる菅田将暉さん。2017年にはシングル「見たこともない景色」でソロデビューを果たし、その後も数々のヒット曲をリリースしました。音楽と演技の両方で表現することで、自身の内面と向き合う時間が増え、役作りにも深みが出るようになったと語っています。感性の鋭さが、俳優業にも相乗効果をもたらしているのです。
菅田将暉さんのデビュー秘話が教えてくれるもの
菅田将暉さんのデビュー秘話は、「偶然の縁をどう活かすか」がいかに大切かを教えてくれます。友人の一言から始まった芸能人生が、努力と誠実さによってここまで拡がったのは、まさに“実力の証明”です。仮面ライダー出身という枠を越え、今では日本を代表する俳優のひとりとなった菅田さん。今後のさらなる飛躍に、ますます注目が集まります。